まつすぐな道でさびしい
じゃ引用しないが、
This straight road,full of loneliness
だったら引用したくなる。たしかに。
よく映画などで観る、ルート66とか、果てのない荒野の中を突っ切るハイウェイの映像が浮かぶ。「Full of Loneliness」というフレーズが、そうした情景を喚起するのだ。そこらへんが、アメリカ人にもイメージしやすいのだろう。ジャック・ケルアックの『路上』なんかも連想させて、ビートニクの詩人が作った俳句だといっても通じそうだ。それにしても、原句と比べると、イメージされる風景はもちろん、空間の大きさから、叙情の質まで、まるっきり違う。原句はなんだか情けない感じだが、英訳句はかっこよすぎるくらいかっこいい。
話は変わるが、ジョン・レノンが俳句に影響を受けたというのは有名な話。インタビューなどでも本人が言っている。だが、具体的にどのように影響を受けたのかがよくわからない。「ジュリア」とか「アクロス・ザ・ユニヴァース」など、ビートルズ後期あたりから、「ラヴ」など、ソロの初期くらいまでの作品が挙げられることが多い。
たしかに、「ビコーズ」や「アイ・ウォント・ユー」や「ラヴ」などは、そのセンテンスの短さに、レノンなりの俳句の影響というものを感じさせる。「ジュリア」あたりも、それまでのレノンの詩に比べると、相対的にだが、イメージとしての俳句の雰囲気がフレーズの端々に感じられないこともない。
しかし、「アクロス・ザ・ユニヴァース」は、芭蕉の句にインスパイアされて作られた、と言われているが、どのへんがそうなのか、さっぱりわからない。詩の世界観が、と言われても、あれはインドのヨガの瞑想体験から来ているのではないか。サビがマントラだし、どう考えても、インドで教えを乞うたマハリシ・ヨギの影響だろう。
ただ、無理矢理捜すと、セカンド・ヴァースが、芭蕉の句への感銘を歌っていると読めなくもない。
Pools of sorrow, waves of joy are drifting through my open mind,
Possessing and caressing me.
「pool」という単語が
古池やかはづ飛込む水のおと
をちょっと思わせる、というだけだが。とにかく資料がない。レノン作品における俳句の影響について、論文とかないかな。読みたい。
すいかバー西瓜無果汁種はチョコ 榮 猿丸
poolと古池、感じ感じ。です。
返信削除きっと違うでしょうが、感じ感じ。
tenkiさん
返信削除でしょ、感じ感じです。
ここで強引に言い張ると面白いんですけど。無理だわ。
「アクロス・ザ・ユニヴァース」のwikiにも出てたけど、「芭蕉の影響」ってどこなんでしょうね。