2009年10月19日月曜日

ザ・厄年

約2週間、入院した。
いきなり高熱がでて、一晩寝ても下がらず、これはインフルか、と近くの病院へ。結果は、インフルでなく、ウィルス性の腸炎だということだった。クスリもらって、熱はすぐひいたが、嘔吐と下痢は激しさを増し、水分もとれなくなり、脱水状態に。点滴打ってもらおうと病院へ行こうとしたが、からだがうごかない。人生初の救急車。大きな病院へ運ばれ、点滴打ちながら検査した結果、急性腎不全ということで即入院となった。脱水状態で、血液濃度が上昇したためとのこと。たしかにおしっこまったく出てなかったもんなあ。

その後、サルモネラ菌にあたったことが判明。「海外に行ったでしょう」とドクターに言われるも、もちろん行ってない。それどころか、生肉も海鮮も食べてない。いまだに何の食物が原因だったのかわからず。

しかし、サルモネラ菌おそるべし。炎症度をあらわす数値が、通常は1未満で、風邪で1、インフルで4、肺炎で10くらいで、10を超えると即入院らしいのだけど、入院時の数値が26だった。というわけで、入院して一週間は車椅子。歩けない。

で、なんとか下痢がおさまって、食事が出るようになって、歩けるようになった。徐々に入院生活を満喫。「タイガー&ドラゴン」の再放送みたり。なぜかむしょうにファンタグレープが飲みたくなる。病院の売店に行ったら、おお、ミニ缶が。ちょうどいい。ナースさんの目を盗んで飲む。うまい。

読書も少々。最近出た、ちばあきおの名作「キャプテン」完全版の1、2巻。谷口クンのがんばりに泣く。「マカロニほうれん荘」とならんで、私のバイブルです。こういうときは、ふだんまったく読まないものを、ということで、ミステリーから、我孫子武丸の「殺戮にいたる病」。それからこれもふだん読まない、ベストセラー系(?)から、カズオ・イシグロの「わたしを離さないで」。これはよかった。まだ読んでいない人はぜひ。すばらしい作家だ、っていまさら。

最初、ドクターから「透析になるから」と言われた。マジか。しかし、「若いから大丈夫かな」ということで、透析やらずに快復。よかったよかった。

ちょうど「澤」の編集が佳境というか、これから本格的にというところでの入院。森下編集長に多大な迷惑をかける。原稿も落とす。ごめんなさい。そういえば、向かいのベッドのおじいさんが、某俳句結社に属する俳人だった。カルチャーの講師とかしているらしい。ナースの実習生が、そのひとに付いていて、なんか俳句の指導はじめちゃって。「コスモス」で一句作ってみなさい、なんて。退院するとき、「私も俳句やってまして」と言おうと思ったが、やめた。

いちばんショックなのが、太ったこと。10キロくらい太る。人生ではじめて60キロ台に。しかも後半だ。そして嘔吐のしすぎか、腹筋が痛い。筋肉痛だ。どういうことだ。健康が一番、ということだ。厄年とか言うんじゃねえ。刷り込みされんじゃねえか。いや、みなさん、厄年には気を付けましょう。

 ブルドーザーの椅子尻の形【なり】鰯雲   榮 猿丸

2 件のコメント:

  1. しばらく更新されていないと思ったら、大変なことになっていたのですね。
    無事回復されて何よりです。
    病後、お大切に。

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  2. えるさま

    どうもありがとうございます。
    健康と友情が大事だと教わりました。
    こんごともよろしくお願いします!

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