年末に本の整理をしようと思っていたのだけど、結局できないまま年を越してしまった。それで、いちばん手っ取りばやい「整理」法として、本棚を買うことにした。といっても、カラーボックスである。これなら、とりあえず床に散乱させているより、見栄えがいいし、探すのも便利だし、なによりカラーボックスだから、買うにもずいぶんと気楽である。
CDは、いちおうアーティスト名でアルファベット順に並べてある。最初はジャズなどは別にまとめたりしていたが、結局、ジャンル分けせずにすべてアルファベット順にしたほうが便利なことに気づいた。ジャンルで聴かないのだ、音楽は。というより、ふだん聴くものはほとんどPCに入れてあるから、もうCD棚というものは必要ない気もする。押入にしまってもいいかもしれない。時間があったら、プラスティックのケースから全部出して、市販されているうすいビニールのスリーブに入れて、収納したい。今住んでいるところに引っ越したときに、ステレオを捨ててしまった。だから、レコードも押入に置きっぱなしだ。ダンボール箱に入ったままのもずいぶんある。なんだかずいぶんさっぱりしてしまった。CDになってから、かつてのレコードにはあった、媒体としての「モノ」に対するフェティッシュな魅力はなくなってしまった。今やダウンロードだもんな(でも、ステレオもアナログプレーヤーも持ってないけど、いまだにレコード買うけど)。
「本のためのiPod」というふれこみの、アマゾンの電子ブックリーダー「キンドル」が日本でも発売になった。といっても英語のみで、日本語には対応していないが、近い将来、確実に日本語バージョンも発売されるだろう。本も音楽と同じ道を辿るのだろうか。
本もレコードも、僕のフェチ心を誘うのは、匂いだな。モノから立ち上がるヴァイブといってもいい。俳句というのは、フェティシズムと表裏一体なところがあるが、それはヴァイブを持っているからだ。モノというリアリティではなく、ヴァイブというアクチュアリティを表現したいと思う今日のこの頃。
レコードの漆黒にほふ寝酒かな 榮 猿丸
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