気の早い話になってしまうのだが『ゲゲゲの女房』以降、何期かのNHK朝ドラを担当する人たちは『ゲゲゲの女房』に比べて視聴率が低いことを問題にされて辛い思いをするのが目に見えているので今からなんとなく気の毒なように思います(それにしてもいつになったら『化物語』になるのやら)。
そもそもNHKが視聴率を気にするのがなんか変だ。
それに視聴率なんてもともとサンプル数が少なすぎて統計的にアテになるか怪しい上に、最近は番組を留守録して見る層が主流になってきているようなのでさらに意味がない数字になっているような気がする。
だいたいTV視聴率を一般の視聴者に知らせる意味なんてあるんだろうか。この数字は広告業界内部でだけで流通すれば充分な数字だと思えるのだが。
そういえばデジタル放送オンリーになったら視聴率どころか視聴端末台数の算出だって可能なはずだけど、まさかその台数を一般に公表したりしないだろうに。まさに自分で自分の首をしめることになりかねない。
閑話休題。ヱヴァ破では気になることが多かったのは言うまでもないのだけど、特に気になったのは母親の不在(全然話が戻っていない)。具体的には赤木ナオコや惣流・キョウコ・ツェッペリンが無かったことになっている点。父親の不在というのは扱われすぎた感の強い材料だが、あのEVAで母親の不在というのはちょっこし気になる……、でもこの話だと長くなりそうだから日を改めて。
まあ今回久しぶりにhaiku&meに投稿しようと思ったのは要するに『化物語』の最終話のWEB配信が始まり、ついにBD/DVD最終巻が発売されそうで目出度いと言いたくなったのがきっかけなわけです。
何しろ、当初の発売予定日→2010年3月24日→2010年6月9日→2010年7月28日にと、実に三回もの大胆な発売延期を見ているのでずっと無事発売されるのかと不安を胸に秘めていたのでした。
日本のTVアニメBD/DVDというのは実質30分x2程度のコンテンツで6キロ円も7キロ円してしまうというとんでもない価格の商品で普通の精神状態の人間なら決して購入する気になれないものだ。
それでも私が『化物語』DVDを買ってしまうのは本編の作画の面白さや主題歌CDが付いてくることも助けになっているとは言えないことないかもしれないが、結局は原作者自身が書き下ろしているDVDの副音声に尽きるように思う。いわば西尾維新の新作未発表のセルフパロディがBD/DVD発売毎いきなりラジオドラマの形式で提供されるわけだ。本編も面白いが、この副音声がひどく面白い。
小説を書くとき普通(少なくとも私の場合だと)例えば100枚程度の小説だったら100枚程度の捨てた台詞とか裏設定とは生じるものなので、小説書きにとってセルフパロディというのは改めて考えるまでもなく材料にはあまり事欠かなかったりする。それでもこの副音声の台本は作者が出来上がった映像を実際に見ながら本当にうれしそうに(時には驚嘆しながら)書き進んでいることがうかがえるものなので、聴いていてなんとも楽しい。
羽川/戦場ヶ原の回なんか、表面的にはふたりともおとなしいのに明らかに水面下での火を噴くような緊張関係が感じられるあたり秀逸。
『化物語』のヒロイン五人(一応ファイヤーシスターズと忍を除く)のラインナップの見事さにはすでに定評があるけど、私は神原駿河が一番気になる。「私はそこそこ可愛いと思うのだ!」という台詞にはしびれました。もし長い生涯一度でもこういうことを言う女の子に出会っていたらさすがの私でもあらゆる手段に訴えてなにがなんでもお付き合い願ったような気がする。そうすれば「彼女いない歴=年齢」なんて誹りを免れることができたのだろうか。
それにしても神原駿河って属性過多。スポーツ少女で露出狂でレズで腐女子で礼儀正しく失礼でマゾでネコで片付けられない女な上に猿って同人誌のネタつぶしなのかネタ提供なのかよくわからん。
でももしかして十代の読者相手には、これぐらい過剰に描かないといけないのかなあ。
まあ私は「心に乙女を飼っている俳人」なので「つまり、阿良々木くんみたいなイカサナイ童貞野郎と話してくれる女の子なんてせいぜい私のような行き遅れのメンヘル処女しかいないということよ」という戦場ヶ原の台詞も素敵だと思いますが。
そういえばTV放映の最終回(第12話)は今時どうかと思えるくらいオトメチックだった。BD/DVD第五巻の副音声で羽川が「この後の私のエピソード必要なのかしら」とつい漏らしてしまうくらいのものでした。
そうは言っても第13話のWEB配信開始時、世界中のオタクの同時多発的大騒ぎにも忘れがたいモノが。パジャマでネコ耳だし(……しかも眼鏡)。
ええ、そうですとも、「阿良々木さんはちっとも悪くありません」(c)八九寺。
しかしやはりここでは声を大にして諸君に言っておきたい。でかけりゃいいという訳じゃないだろ。だいたい、「たふんたふん」って何だよ。大きさなんてまったく重要じゃない。別に大きくたって、重くて邪魔になるだけで何の役にも立たないんだぞ、全然。って一体私は誰のために戦っているんだ?
ネット上の反応を見ていると続編のアニメ化の希望は多数あるようだけど、私はあんまり期待していない。『偽物語』あたり忍野メメが登場しないせいが大きいのかもしれないけど、何か水で薄すまっているような印象だし。『傷物語』は見てみたいような気がしない訳ではないけど。
でもアニプレックスの営業担当者が「大変なものが出来てしまいました」と放映前に関係者に見せて回ったと言われている『ひたぎクラブ』初回ほどのインパクトを期待するのはやっぱり贅沢なような気がする。
だいたい最近シャフト仕事もって行き過ぎだし。
すいません、今回も「メメxラギ」の話になりませんでした。ごめんなさい(でも、次回に続くというのはもうありません、たぶん)
おとめ座の少年多情竹の秋 上野葉月
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