2010年5月24日月曜日

「俳句」6月号

「俳句」6月号の特集「座談会 若手俳人の季語意識ー季語の恩寵と呪縛」に参加しました。
鴇田智哉、関悦史、大谷弘至、私の四人で、実作の面から話しています。各人の季語観の違いがこうも出るものかと、やってみておもしろかったです。でもその違いも、俳句の黄金時代から遠くはなれた今、遅れてきた者として、俳句を、季語をどう詠むかという共通の認識の上での各々のストラグルだと確認できたので、もしも次の機会があれば、殴り合いができるでしょう。同じ土俵にのってないと、できませんから。

ちなみに、前の5月号の特集は「吟行は、いのちを捉えて即座に詠む」
次の7月号は「先人たちに学ぶ俳句の〈個性〉」で子規とか虚子とか。。。
という、70代がメインの読者層の雑誌で、今月号は大丈夫か。赤字覚悟……じゃなくて、画期的な特集ではないかと。ご一読くださると幸いです。

座談会用自選20句から、夏の句を。

うたごゑを口がうたへば孑孑も  鴇田智哉
蚯蚓ゐる近くにフライドチキンの骨  関 悦史
眠たげな鹿の子を神は使はせし  大谷弘至
ガーベラ挿すコロナビールの空壜に  榮 猿丸

1 件のコメント:

  1. 『現代詩手帖』6月号の特集が「短詩型新時代」。ゼロ年代の短歌、俳句特集。『俳句』6月号と合わせて読むとおもしろいです。手帖の鴇田さんの文章が座談会のガイド的になってたり。関悦史さんも寄稿されてます。なんてタイミング。

    返信削除